【書  名】 運命の輪が廻るとき
【ふりがな】 サダメノワガマワルトキ
【作  者】 朝香祥(あさかしょう)
【イラスト】 穂波ゆきね
【初版発行】 2004年01月
【発  行】 角川書店/ビーンズ文庫
【版  型】 文庫/188頁
【定  価】 457円+税

 以前コバルト文庫で刊行されていた『かぜ江』シリーズの新作がビーンズから出ました。三国志の世界ではどちらかと言うとマイナーな呉の、周瑜と孫策が主人公。後書きによるとコバルト文庫版は絶版だそうです。
 時間軸としては、袁術の命令で襄陽の劉表討伐のために出陣するあたり。『約束の時へ』の少し後、『旋風(かぜ)は江を駆ける』の前の話。まさに孫策の運命が急転するあそこです。(もちろん、これ1作でも独立した話として楽しめます)
 自らの未熟、非力を認めざるを得ない孫策のくやしさ、もどかしさ、いらだち。葛藤の果てに、おのれと親友に誓った決意。
 いやもう、今回は孫策の独壇場です。無敵モードの前半から一転、後半では孫策にシンクロして歯を食いしばり、ページをめくる手にも力が入ってしまいました。やっぱり好きだー、朝香三国志。ぜひこれを機会に再開し、復活の孫策君にご登場願いたいものです。新イラストも良かったし。
 三国時代の中国が舞台ではありますが、そこはそれ、ライトノベルだしメインテーマは友情だし、歴史が苦手な人にも読みやすいと思います。ボーイズでもありません。
 まあ、登場人物の名前は、、、覚えにくいかもしれないけど。ステキなおじさまも多数登場しますので、オジサマスキーにもおすすめ。
 
(鈴 2004/2)