【書  名】 電脳のイヴ
【ふりがな】 でんのうのいぶ
【作  者】 町井登志夫
【イラスト】 鯱子(しゃちこ)
【初版発行】 1997年6月5日
【発  行】 講談社/講談社X文庫ホワイトハート
【版  型】 文庫/277頁
【定  価】 600円(税別)

 日々プログラムを進化させるバーチャルリアルゲーム「オリオン・クエスト」。ゲームギアと呼ばれるヘルメット型端末をかぶることで、現実とたがわぬ世界を体験できる。フィリピン人を母に、日本人を父に持つ桜井麗子は、そのゲームに夢中。学校で親しい友のない麗子は、そこで友人を得ていた。香港に住むエヴェリンと韓国に住むジェニー。ある日、エヴェリンの自殺を知った
 麗子は、ジェニーと共に彼女の死の謎が隠されているの世界を駆ける。そこで麗子が目にしたものは・・・。
 電脳の世界と親子という血の繋がり(現実)を平行して描いているところがイイですわよ。親って何となくうっとうしい。でも、子どもの前でかっこつけてる半端な親より、みっともない麗子の親の方が可愛いかもね。なーんて、つい親をかばっちゃったよ、ははは。惜しむらくは麗子の父を、もすこし「強く不器用に」描いてほしかったな、なーんて。さて、自分が何者で、誰とどうかかわって生きていけばいいのか・・・揺れるキミには山中恒の『ぼくがぼくであること』でしょう!!子ども向けの本とあなどるなかれ。奥が深いぞよ。
(柳 2001/06)